ボルネオ島、屋久島にて

2019年07月23日
動物写真家 福田幸広
最近は熱帯のジャングルから里山の森の奥深くまで機材を担いでゆくことが多い。しかし、私も寄る年波には勝てず重い機材を背負って行くとなると、いかに重量を減らせるかが撮影の成果に直結するようになってきた。

疲労がマイナスの判断を助長するからだ。だから如何に重量による体への負荷を減らすかが鍵となる。

私は以前、ジッツオ三脚中最大の5型モデルにハトラーのビデオ雲台を常用していた。安定感は抜群だが非常に重い。そこで、マーキンス Q20iQ-BK レバーシュー タイプの自由雲台にBV-HEADを装着したものを3年ほど前に導入した。

これは自由雲台をパン・ティルトヘッドとして使用できる画期的なものだ。三脚を含めても3キロ以内に収まる軽さ。それまでは5キロを超えていたので2キロの軽量化を図ることができたわけだ。これで格段にフットワークが良くなった。ノブを固定したときの安定感は抜群でピタリと止まる。

これを5月にはボルネオ島のジャングルで使用した。黒いボディカラーの雲台は強烈な直射日光に当たるとすぐにさわれないほど高温になる。熱で止まりが悪くなるのではないかと心配したが、キヤノンEF500mmやEF200-400mmなども実に気持ちよく固定できた。既に多くの写真家が愛用しているのが頷ける。
マーキンス自由雲台
マーキンス自由雲台
マーキンス自由雲台
6月は屋久島でヤクザルを追いながらの撮影に使用。本来移動しながらの撮影に三脚は不向きだがマーキンス仕様なら携行に支障は起こらなかった。以前のハトラー仕様だったら途中で置き去りにしていたかもしれない。
直近では、発見しにくい動物を探すためにサーマルスコープという熱を映像化する機材を導入した。このスコープとマーキンスの雲台の相性が非常に良い。

動物を発見し、とっさに望遠レンズに乗せ替えるときもワンタッチであっという間に撮影モードに入れるので動きにもだがなくて済むのだ。一瞬の遅れで撮影のチャンスを逃すこともあるので一つの雲台で多様な使い方ができるのは大きなアドバンテージだ。
マーキンス自由雲台
マーキンス自由雲台
マーキンス自由雲台
一眼レフカメラより軽量なミラーレスカメラが主流になり、撮影システム全体の軽量化はこれからの動物撮影シーンをより自由なものへと変えてくれるに違いない。

軽量かつ手ぶれ補正の効果がいかに進化しても絶対に三脚が必要なシーンがある。いつでも撮影に携行できる軽量さと、いざという時には絶大な効果を発揮してくれるマーキンス Q20iQ-BKBV-HEADは、今後も私の必須アイテムである。
マーキンス
動物写真家 福田幸広
福田幸広 (ふくだ ゆきひろ)

1965年生まれ。日本大学農獣医学部卒。1981年高校1年生の春休みに夜行列車を乗り継ぎ北海道釧路でタンチョウを見る。その素晴らしさに魅せられ、以来毎年北海道を訪れるようになった。大学卒業後1年間のサラリーマン経験を経てフリーの写真家となる。3万円で買った中古のワンボックスカーを自宅に見立て北海道へ通い動物を撮影。一年の半分をトラックの運転のバイトで生計を立て給料を全て車に詰め込んで北海道取材をすること10年余り。その間「Life」「動物日誌」(ともにSEISEISYA刊)の2冊の写真集を発表。その後、憧れだった海への撮影もはじめ現在は動物、水中、風景の3本柱で取材をおこなっている。モットーは「山もいいけど、海もいい!」自然があればどこでも楽しい。好きな場所や動物がいる場所でじっくりと時間をかける撮影スタイル。

ウェブサイト: https://topoutimages.com/
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