道東の旅~初夏編~

2021年07月 道東の旅~初夏編~
写真家 中西敏貴
数年前からあるテーマを持って北海道内の取材を続けている。長年取り組んでいる美瑛周辺での作品ともゆるやかな繋がりを保ちつつ、未知の世界を知ることができるので、とても刺激的な旅になるわけだ。今回は、ちょうど時間が取れたので新しく手に入れた雲台「Q3i-RD」を車に積み込み道東方面へと向かうことにした。

目的地は特に決めず、天気と気分で撮影場所を決める旅。最終目的地だけを定めての自由気ままな撮影行だ。そんな旅ではあったが、1箇所だけ登っておきたい山があった。今もなお活発な火山活動が続く雌阿寒岳だ。
写真家 中西敏貴
Canon EOS R5 / RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM / F11 1/800秒 ISO-400
今回新調した雲台「Q3i-RD」はマーキンスの最軽量シリーズのモデル。こうした登山撮影の際には出来るだけ荷物は軽くしたいもの。そんなことをマーキンスに相談したとこ ろ、このモデルを勧められたという次第だ。たしかに上位モデルに比べると圧倒的に軽量。だからといって、いつもの操作性と変わらないフィーリングで対荷重も問題ない。実際風の強い山頂で使用したところ、これまでと何ら変わらない安心感があった。
写真家 中西敏貴
近年は機材の手ぶれ補正も強力になったことで三脚を使わないシーンが増えてきた。しかし、朝夕の光量の乏しい時間帯に撮影する場合やフィルターワークを使っ た表現の場合には、必ず三脚と雲台は必要になってくる。その際に一番重要になってくるのが操作性と安定性ということになるだろう。薄暗い中でカメラを雲台にいかに素早く確実に装着できるか。そしていかにブレずに撮影できるか。このことに尽きる。マーキンスの雲台に関してはもともと全幅の信頼を置いているのだが、今回テストした最小・最軽量の雲台「Q3i-RD」でも感想は変わらないものだった。
写真家 中西敏貴
Canon EOS R5 / RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM / F11 1.6秒 ISO-400
写真家 中西敏貴
Canon EOS R5 / RF15-35mmF2.8L IS USM / F11 1.6秒 ISO-400
雲台や三脚に関しては、大が小を兼ねるとばかり考えていたが、そうとも言えないことが今回のテストでわかったこと。つまり、大きさに関わらず変わらぬ精度で製品が仕上げられていることが大切だということだ。軽いということは風によるブレの心配が増えるのは事実ではあるが、そもそもそれほど風の強い日では三脚を使わないほうがいい。それよりも、歩いて撮影フィールドを広げようとしている写真家にとって、この軽量感は救いの神になる。
Canon EOS R5 / RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM / F16 1/4秒 ISO-100
今回は初夏編をお届けしたが、秋にもまた道内取材を予定している。高い山では雪の便りが届き始めるころだ。自然がより厳しさを増してくる。改めてこの新しい雲台を持参して森や山を歩いてみたいと思う。
写真家 中西敏貴
中西敏貴
1971年大阪生まれ。長年北海道へと通い続け、2012年に撮影拠点である美瑛町へ移住。農の風景とそこに暮らす人々をモチーフに撮影を行う。近年は大雪山とその麓に広がる原生林にも意識を広げながら、自然の造形や生命、人間との関わりへの視点を深化させ、理想とする風景のあり方を探っている。2020年9⽉キヤノンギャラリーSにおいて写真展「Kamuy」を開催。
ウェブサイト: www.toshikinakanishi.com
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