In Search of Snowy Landscape

2022年12月 〜 2023年1月
写真家 今浦友喜
FUJIFILM X-T3 / XF16-80mmF4 R OIS WR / F5.6 1/300秒 ISO-320
裏磐梯にある五色沼の青沼。凍った湖面にくったりとした枝があったので点景として扱い、静寂な雰囲気を出すために広い画面でフレーミングしました。ふわりと降る雪を表現したかったのでシャッタースピードは1/300秒としています。
真っ白にきらめく一面の雪。結氷し美しい模様を描き出す湖沼。鋭く怖さすら感じる氷爆。はるか遠い旅路を渡って来た鳥たち。透明感を感じる空気が気持ちよく、美しい被写体が圧倒的に多い冬の撮影は楽しい。
雪の降る中でも安定した使用感を維持し続けるQ10iQ-BK。レンズに掛かっているのはカメラストラップに取り付けられるように加工した水泳用セイムタオル。
冬は白い雪で比較的明るい状況が多くなるので手持ちでも結構撮れることがありますが、やはりそれでも風景撮影においては三脚は絶対に必要です。とはいえ三脚使用の頻度が落ちることは間違いないので、私の場合は携行性を重視してマンフロット190go! M-lock カーボンファイバー三脚4段と、マーキンスQ3iQ-BK レバーシュー 自由雲台の軽量セットがメイン三脚となります。Q3iQ-BKは使い始めてかれこれ7年目に突入するくらいですが、驚くことに一度もトラブルが起きていません。メンテ無精の私が使っているのに、というのがポイント。超浸透性防錆潤滑剤WD-40で手軽にメンテできるとはいっても、私の場合半年に1回やるかどうか。いや、もっとこまめにメンテしてあげるべきなのですが、不具合が出ないのでついうっかり忘れてしまうというのが正直なところです。ちなみに私はカメラのセッティングは超スピード重視なので、Q3iQ-BKもワンサイズ大きいQ10iQ-BKもワンタッチでカメラの付け外しができるレバーシュータイプを愛用しています。なおカメラをセットしたあとは逆に、構図はこうかな?絞りはどれくらいかな?シャッタースピードは?と、超じっくり撮ります。
PV-80 + LV-170 汎用 L-プレートを使用すれば安定した縦位置撮影ができる。
前回、ユーザーレポートを書かせていただいたときからカメラ機材はほとんど変わってはいませんが唯一、望遠レンズが変わっています。XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WRからより軽量なXF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WRに変更しました。XF100-400mmは三脚座が付いていますので雲台にセットした状態でもバランスは取りやすかったですが、XF70-300mmは三脚座がありません。そのためカメラ本体側のPV-80 + LV-170 汎用 L-プレートを雲台にセットして構図を決めるわけですが、XF70-300mmが比較的軽いということもありほとんど問題なく構図を決めることができました。ただし、2倍テレコンバーターXF2X TC WRを付けた600mm(35mm判換算900mm)ではさすがに雲台を締めたあとの前傾がちょっと気になってきます ※1。なので重心バランスを調整できるVR15J-LS(レバーシュー & York-15S)VR-ホルダーを導入するか現在検討中です。
XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WRに2倍テレコンバーターXF2X TC WRを取り付けた状態。さすがに雲台の固定後に少し前傾します ※1
FUJIFILM X-T3 / XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR + XF2X TC WR / F16 1/100秒 ISO-320
裏磐梯の秋元湖は小島に立つ木が独特な景観を作り出しています。35mm判換算900mmの望遠で切り取ることで、湖面の模様も美しいストライプで描き出せました。
FUJIFILM X-T3 / XF16-80mmF4 R OIS WR / F11 1/30秒 ISO-160
裏磐梯・五色沼 柳沼。柳沼は流れ込みがあるため氷紋が生まれやすいです。ふわふわの雪に三脚をズボッと差して固定したらじっくり構図やシャッタースピードを決めました。1/100秒あたりからだんだんスピードを落としていって雪のいいブレ具合を探しました。
FUJIFILM X-T3 / XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR / F5 1/1000秒 ISO-2000
裏磐梯・五色沼 るり沼。ちらちらと降る雪にピントを合わせて背景は柔らかくぼかしてみました。背景の入れ具合、ピントの位置とシャッタースピードを吟味して撮影しました。
FUJIFILM X-T3 / XF16-80mmF4 R OIS WR / F8 1秒 ISO-320 / ND64
栃木県のスッカン沢にある雷霆(らいてい)の滝は薄い氷に覆われた繊細な氷の壁となっていました。NDフィルターを使い滝を流して静と動を描きました。
FUJIFILM X-T3 / XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR / F11 3.7秒 ISO-160 / ND8 + C-PL
栃木県のスッカン沢の咆哮霹靂(ほうこうへきれき)の滝はあまり凍っていませんでしたが、横にある小さな滝が艷やかに氷をまとっていました。岩の表面を静かに流れる水が、常に氷をピカピカに磨いているので透明度がよくきれいでした。C-PLフィルターを使い、岩の反射を増やすように調整しています。
FUJIFILM X-T3 / XF70-300mmF4-5.6 R LM OIS WR / F16 1/40秒 ISO-320
日没直前の猪苗代湖へ。遊覧船乗り場の周りでは渡り鳥に餌やりが行われているのでカモやハクチョウが数え切れないほどいます。これは飛び立っていたカモが一斉に戻ってきたタイミングのカットで、実は焦って設定も確認しないまま撮ったものです。偶然の一枚ですが羽根のブレ具合や一羽だけ写ったハクチョウなどがいい感じで気に入っています。
※1 )
機材を重心位置で固定できない場合、その重量バランスの度合いにより画角が若干下がります。詳しくは「耐荷重量を記事で確認」をご参照下さい。
風景写真家 今浦友喜
今浦友喜

1986年埼玉県生まれ。風景写真家。楽器製作学校講師を経て、2013年に株式会社 風景写真出版に入社。2016年にフリーランスとなる。自然風景、生き物の姿を精力的に撮影。雑誌制作の経験や豊富なカメラ知識を生かし、雑誌への執筆や写真講師として活動している。
公益社団法人 日本写真家協会(JPS)会員
アカデミーX講師
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