Toshiya Hagihara (Ball Head)
テーマ
風景のダイナミズム
撮影者
風景写真家・萩原俊哉
撮影日付
2017年5月
撮影場所
群馬県
撮影機材
マーキンス
:
ニコン
:
D810, D500,
AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR
AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VR
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR
AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
ベルボン
:
Pro-Geo V630
レビュー
萩原俊哉 (はぎはら としや)
ニコンカレッジ講師
日本風景写真家協会会員(JSPA)
1964年山梨県甲府市生まれ。広告代理店に入社、食品関連の広告制作に配属、カタログ制作、イベント企画等に携わる。 退社後、フリーのカメラマンに転向。浅間山北麓の広大な風景に魅せられて、2007年に拠点を移し、2008年に本格的に嬬恋村に移住。 現在自然風景を中心に撮影、写真雑誌等に執筆活動中。また、2014年11月にBS11で放送された「すてきな写真旅2」に出演。
カメラグランプリ選考委員ニコンカレッジ講師
日本風景写真家協会会員(JSPA)
- 主な著書 -
- 「ニコン D800 & D800E プロはこう使う。」(インプレス)
- 「世界一わかりやすいデジタル一眼レフカメラと写真の教科書」(インプレス)
- 「四季の風景写真1-8」(日本カメラ社、共著)
- 「自然風景撮影 上達の鉄則60」(玄光社、共著)
マーキンスの自由雲台について
以前より風景写真家仲間から「使い勝手のよい自由雲台がある」と聞いていた。いつかは使ってみたいと考えていたが、なかなかその機会に恵まれることがなかった。これまで3Way(スリーウェイ)雲台を主に使っていたが、その理由の一つは自由雲台では精度の高い厳密なフレーミングをすることが難しいと考えていたからだ。とくに水平をきちっと出すためには、左右の傾きだけをコントロールできる機能のある3Way雲台は扱いやすいといえる。一方、風景と対峙した際の速写性はもちろんのこと、超広角レンズやマクロ撮影で被写体に対する自由なアプローチをするためには、自由雲台が優っていると感じていた。しかしいくつかの自由雲台を使ってみたもののなかなかしっくりくるものがなかったのも事実だ。
そんなときマーキンスの自由雲台を入手した。私のメイン機材はニコンD810で、望遠、標準、広角の大口径レンズを装着して撮影することが多い。そのため雲台にもある程度の強度、耐荷重量が必要だ。マーキンスのQ10i-BK ノブシュー 自由雲台は中判用ではあるものの、ベース直径は62mm、高さ98mm、重量は498gほどとコンパクトサイズ。フルサイズの多画素デジタル一眼レフカメラと組み合わせても、十分な強度と携帯性の良好なサイズで過剰に大きいと感じることもない。
実際に取り付けてみると、その滑らかな動きを実感することができる。どの角度、方向にカメラを向けても、カクついたり引っ掛かりを感じることもなく実にスムーズ。
そしてこのマーキンス 自由雲台の秀逸な点は、リミットダイヤルが搭載されていることだ。これは、ボール固定ノブの回転量を制限して、特定の位置よりも緩まないようにすることができるダイヤルである。つまり緩めすぎることでカメラがカクついたりすることのないように予め設定ができるのだ。
私の場合、D810に24-70mmF2.8または70-200mmF2.8を装着した際、ボール固定ノブを緩めたときにすこし固めの手ごたえを感じながら動かせるよう調整している。これにより、自由雲台では苦手としていた構図の微調整をすることが可能となる。慣れるまでしばらく時間がかかったものの、コツをつかんでしまえば構図の精度を高めることも容易にできる。加えて自由雲台ならではの速写性があるのだから、すぐに変化してしまう霧や光芒に出会ったときでもすばやく三脚にセットできるというもの。風景撮影でもシャッターチャンスに強いシステムを手に入れることができたのだ。
マーキンスの自由雲台を手に入れたばかりの頃は、それまで使い慣れた3Way雲台とマーキンスの自由雲台を併用していたが、このところすっかりマーキンスばかり使っている。カーボン三脚と組み合わせて使っているが、三脚全体の軽量化を図ることができて携帯性も上々だ。
そんなときマーキンスの自由雲台を入手した。私のメイン機材はニコンD810で、望遠、標準、広角の大口径レンズを装着して撮影することが多い。そのため雲台にもある程度の強度、耐荷重量が必要だ。マーキンスのQ10i-BK ノブシュー 自由雲台は中判用ではあるものの、ベース直径は62mm、高さ98mm、重量は498gほどとコンパクトサイズ。フルサイズの多画素デジタル一眼レフカメラと組み合わせても、十分な強度と携帯性の良好なサイズで過剰に大きいと感じることもない。
実際に取り付けてみると、その滑らかな動きを実感することができる。どの角度、方向にカメラを向けても、カクついたり引っ掛かりを感じることもなく実にスムーズ。
そしてこのマーキンス 自由雲台の秀逸な点は、リミットダイヤルが搭載されていることだ。これは、ボール固定ノブの回転量を制限して、特定の位置よりも緩まないようにすることができるダイヤルである。つまり緩めすぎることでカメラがカクついたりすることのないように予め設定ができるのだ。
私の場合、D810に24-70mmF2.8または70-200mmF2.8を装着した際、ボール固定ノブを緩めたときにすこし固めの手ごたえを感じながら動かせるよう調整している。これにより、自由雲台では苦手としていた構図の微調整をすることが可能となる。慣れるまでしばらく時間がかかったものの、コツをつかんでしまえば構図の精度を高めることも容易にできる。加えて自由雲台ならではの速写性があるのだから、すぐに変化してしまう霧や光芒に出会ったときでもすばやく三脚にセットできるというもの。風景撮影でもシャッターチャンスに強いシステムを手に入れることができたのだ。
マーキンスの自由雲台を手に入れたばかりの頃は、それまで使い慣れた3Way雲台とマーキンスの自由雲台を併用していたが、このところすっかりマーキンスばかり使っている。カーボン三脚と組み合わせて使っているが、三脚全体の軽量化を図ることができて携帯性も上々だ。
● 見つかった!
≪撮影データ≫
ニコンD500、AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
F3.3 1/1250秒 オート(ISO800)
≪撮影データ≫
ニコンD500、AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
F3.3 1/1250秒 オート(ISO800)
● けぶる丘にて
≪撮影データ≫
ニコンD810、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
F11 1/20秒 ISO100
≪撮影データ≫
ニコンD810、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
F11 1/20秒 ISO100
L-プレート&レンズフットについて
マーキンスの自由雲台とともに入手したアイテムがある。それがマーキンス L-プレート LN-810 (ニコン D810用)とカメラプレート PN-500 + サブプレート LN-500 (ニコン D500用)、そしてレンズフット LN-20 (ニコン用)だ。
おそらく風景写真を撮影されている方ならだれもが経験あると思うのだが、三脚座のついていない広角や標準レンズで撮影しているとき、横位置から縦位置に構図を変更すると、被写体の位置関係がずれてしまうことがある。一般的なカメラでは底面に三脚の取付け穴があるため、縦位置に変更する際に雲台を横方向に倒さざるを得なくなり、カメラポジションが変化してしまうことがその原因だ。もちろん、遠距離の被写体を狙う場合はほとんど関係ないが、前景に比較的近距離の被写体を配置する場合では、ずいぶんと違いが出てしまう。それを修正するためにいちいちカメラポジションを変えることを余儀なくされ、面倒に感じることも多いはずだ。
マーキンスのL-プレートはそのような煩わしさから解放してくれるアイテムだ。読んで字の如くL型のカメラプレートで、横位置から縦位置に変更する際、カメラをクイックシューからいったん外して縦位置方向にカメラを取り付け直すだけ。横位置で撮影したのちにカメラを縦位置にしても、左右方向に対する光軸が大幅にずれることが無くなる。上下方向に対しては若干の違いがあるものの、エレベーターなどを使えば高さを簡単に調整できるので、三脚の設置場所自体を大きく変える必要がなくなる。「横位置と縦位置ではすこし構図が違うけど、いちいち三脚の設置ポジションを変えるのも面倒だなぁ…まぁ、コレでいいか!」などと邪な考えが脳裏に浮かび、構図を追い込むことに妥協してしまう…、なんてこともなくとことん撮影に集中することができるのだ。マーキンスのL-プレートはカメラごとの専用設計のものと汎用のものがあり、どちらも六角レンチを使って取付ける。今回私が入手したものはどれも専用設計のものだが、十分な剛性感がありカメラに装着した際のがたつきもなく操作性も良好だ。
さらに私がよく使うレンズに大口径望遠ズームレンズAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VRがある。手持ち撮影をする際は、このレンズの三脚座を取り外すことができるのだが、純正のままだと外すためのダイヤルの操作性があまりよろしくない。ダイヤルのサイズと形状の問題なのだが、指先の力を入れにくく三脚のぶれを抑えるためにぎゅっと締め付けてしまうと、あとで緩めにくいのだ。そのため、フットを外すことなく手持ち撮影をすることも必然的に多くなり、あまりスマートな撮影スタイルとは言えない。一方、マーキンスのLN-20 レンズフットは、ダイヤルが大きいうえにゴムがまかれており、指先の力を入れやすい。締め付けと開放を容易に行うことができるのだ。さらに純正の三脚座に比べて重心位置が低くなることもメリット。望遠域で撮影する際の微細なブレをも軽減する効果が期待できる。
マーキンス L-プレート、レンズフットともに底面にネジ穴があるのも心憎い配慮だ。小型の三脚や一脚を使いたい場合でも、いちいちプレートを外したりフットを交換する必要もない。もちろんマーキンス Q10i 自由雲台との相性も抜群だ。一度使うと、マーキンスのL-プレート、レンズフットとも、その便利さ故に手放せなくなること必須だ。
おそらく風景写真を撮影されている方ならだれもが経験あると思うのだが、三脚座のついていない広角や標準レンズで撮影しているとき、横位置から縦位置に構図を変更すると、被写体の位置関係がずれてしまうことがある。一般的なカメラでは底面に三脚の取付け穴があるため、縦位置に変更する際に雲台を横方向に倒さざるを得なくなり、カメラポジションが変化してしまうことがその原因だ。もちろん、遠距離の被写体を狙う場合はほとんど関係ないが、前景に比較的近距離の被写体を配置する場合では、ずいぶんと違いが出てしまう。それを修正するためにいちいちカメラポジションを変えることを余儀なくされ、面倒に感じることも多いはずだ。
マーキンスのL-プレートはそのような煩わしさから解放してくれるアイテムだ。読んで字の如くL型のカメラプレートで、横位置から縦位置に変更する際、カメラをクイックシューからいったん外して縦位置方向にカメラを取り付け直すだけ。横位置で撮影したのちにカメラを縦位置にしても、左右方向に対する光軸が大幅にずれることが無くなる。上下方向に対しては若干の違いがあるものの、エレベーターなどを使えば高さを簡単に調整できるので、三脚の設置場所自体を大きく変える必要がなくなる。「横位置と縦位置ではすこし構図が違うけど、いちいち三脚の設置ポジションを変えるのも面倒だなぁ…まぁ、コレでいいか!」などと邪な考えが脳裏に浮かび、構図を追い込むことに妥協してしまう…、なんてこともなくとことん撮影に集中することができるのだ。マーキンスのL-プレートはカメラごとの専用設計のものと汎用のものがあり、どちらも六角レンチを使って取付ける。今回私が入手したものはどれも専用設計のものだが、十分な剛性感がありカメラに装着した際のがたつきもなく操作性も良好だ。
マーキンス L-プレート、レンズフットともに底面にネジ穴があるのも心憎い配慮だ。小型の三脚や一脚を使いたい場合でも、いちいちプレートを外したりフットを交換する必要もない。もちろんマーキンス Q10i 自由雲台との相性も抜群だ。一度使うと、マーキンスのL-プレート、レンズフットとも、その便利さ故に手放せなくなること必須だ。
● 緑映
≪撮影データ≫
ニコン D810、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
F11 1/1.6秒 ISO100 PLフィルター使用
≪撮影データ≫
ニコン D810、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
F11 1/1.6秒 ISO100 PLフィルター使用
● 水中木
≪撮影データ≫
ニコンD810、AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR
F8 1/10秒 ISO100 PLフィルター使用
≪撮影データ≫
ニコンD810、AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR
F8 1/10秒 ISO100 PLフィルター使用