Mariko Yamamoto (Markins Ball Head)


 次のレポート
テーマ
花、自然、動物、建築
撮影者
写真家 山本まりこ
撮影日付
2020年2-4月
撮影場所
神奈川県、北海道(道東)
撮影機材
マーキンス
Q3iTR-RD 自由雲台
PS-A92 + LS-A92 L-プレート セット
PL-75 レンズプレート
ソニー
α7RⅣ
SEL50F14Z(Planar T* FE 50mm F1.4 ZA)
SEL24105G(FE 24-105mm F4 G OSS)
SEL1635GM(FE 16-35mm F2.8 GM)
SEL70200GM(FE 70-200mm F2.8 GM OSS)
スリック
カーボンマスター814FA
レビュー
写真家 山本まりこ
山本まりこ
写真家。理工学部建築学科卒業後、設計会社に就職。25歳の春、「でもやっぱり写真が好き」とカメラを持って放浪の旅に出発しそのまま写真家に転身。風通しがいいという意味を持つ「airy(エアリー)」をコンセプトに、空間を意識した写真を撮り続けている。撮影、執筆、講演、講師、テレビ出演など活動は多岐。写真集「AIRY COLORS」、著書は「エアリーフォトの撮り方レシピ」など出版多数。2011年から熊野古道に通い出し、日本カメラ社より写真集「熊野古道を歩いています。」を出版。現在は神奈川県の小さな海まちの古民家暮らし。好きな食べ物はカレーとイカ。
- 写真集 -
2017年
熊野古道を歩いています。(日本カメラ社)東京都写真美術館収蔵作品
2019年
AIRY COLORS(玄光社)東京都写真美術館収蔵作品
- 著書 -
2013年
2012年
フィルムカメラの撮り方きほんBOOK(毎日コミュニケーションズ)
2011年
2011年
2011年
2010年
- 写真展(個展) -
2005年
「ぼくのなつやすみ ぼくのふゆやすみ」原宿 LAPNETSHIP
2007年
「ちびもものはるとなつ」ギャラリー福果
2010年
「きらきらしい」ギャラリー福果
2015年
「airy」 HOTEL CLASKA the8th gallery
2015年
「言の葉airy」 SONY Imaging Gallery
2017年
「海のおと」 大丸東京百貨店 Sunny & Co.
2017年
「熊野古道を歩いています。」 SONY Imaging Gallery銀座
2018年
「熊野古道を歩いています。」 京都アートホステルKUMAGUSUKU
2018年
「熊野古道を歩いています。」 SONYストア名古屋・札幌・福岡天神・大阪
2019年
「AIRY COLORS」 Nine Gallery
2020年
「AIRY COLORS JAPAN 135°」 ピクトリコギャラリー表参道
2020年
「Hawaii Note」 SONYストア福岡天神
- 主なTV出演 -
NHK「趣味Do楽」レンズで見つける! わたしの京都 ―女子のカメラ&ライフ・レッスン
NHK「コネクト」
BS-TBS「大人の修学旅行~彩をめぐる旅 白神山地編~」
BS-TBS「湯のまち放浪記」

ウェブサイト: www.marikoyamamoto.com
Instagram: @yamamarimo
初めてのマーキンス雲台
まず、どの色にしようかとかなり迷いました。レッド、ブルー、ブラックなど、他ではあまり選ぶことのできない色の選択肢があるので嬉しくて目移りしましたが、最終的に自分が好きな赤色をセレクト。そして、持ち運びがしやすいものが欲しかったので、小型で軽い Q3iTR-RD ノブシュー を選びました。
そして、マーキンスが到着。赤い色がやっぱりとっても美しい。撮影機材は、見た目も重要。だって、美しい機材を使っていることで気分が上がれば、撮影がさらに楽しくなるから。
自己紹介
さて、ここで少し自己紹介をさせていただきたいと思います。私は、風が通り抜けるという意味を持つ「airy(エアリー)」という言葉をコンセプトに写真を撮り続けています。できることならば、その場の風や湿度さらには匂いなども写真に写したい、そう思ってシャッターを切っています。お花や自然などをエアリーに撮る中で、最近、動物を撮る楽しさを知ってしまいました。動物に会いに、日本や世界を旅する時間がたまらなく好きです。写真家になった理由も、世界を旅して写真を撮って生きていきたいと思ったから。そう生きていけている今に感謝しています。
野生動物に会いに極寒の道東へ
さあ、初めてのマーキンスと一緒に行く先は北海道道東。極寒の中に生きる動物たちに会いに行くためです。暖冬で雪が少ないとはいえ、そこにはため息が漏れてしまう美しい銀世界が広がっていました。山が、森が、湖が、畑が、全て白い。夏の北海道は美しいけれど、冬の北海道もやっぱり美しい。その日はモモンガに会いに、日が暮れるころの森へ。太陽が落ちていくと、気温はぐんぐんと下がっていきます。もちろん氷点下に。車から三脚を取り出し、雪の中に三脚をセッティング。白の中にマーキンスの赤色が映えて綺麗。そして、やっぱりすごく寒い。
セッティングをしながら思い出したのは、「マーキンスの雲台は、ノブを緩めてもカメラがガクリと落ちないよ。」と聞いたこと。「小さなリミットダイヤルを設定すれば、ノブの回転に制限がかかって特定の位置よりも緩まない。」ということ。要するに、構図を変えたいときにノブを緩めすぎてガクッとなるのをリミットダイヤルで防げるのだろう。ノブを調節したり、レンズを動かしたりしながら、なるほどこういうことかと納得する。初体験、そして、新感覚。
日も暮れて空が暗くなり、まだかだかと待ち望んでいると、ひょっこりと顔を出したモモンガ。ずっと撮影したいと思っていた憧れのその子が現れました。思っていた以上に目が大きい。そして、思っていた以上に小さくてかわいい。ちょっと動くと数秒ピタッと動きを止めるので、その間たくさん写真が撮れる。カメラもレンズも三脚にセッティングしてあるから、ノブを緩めて位置を決めてシャッターボタンを押すことに集中するのみ。ああ、なんてかわいいの。シャッターを切りながら、撮りたいと思っていた被写体を撮れていることにありがとうという気持ちでいっぱいでした。結局、巣穴からは3匹のモモンガが出て来きて、暗闇に飛んで消えていきました。一匹のモモンガを踏み台にしながら飛んでいくモモンガの姿も撮れて、ちょっと笑いました。
■ モモンガ
ソニー α7RⅣ / FE 70-200mm F2.8 GM OSS
1/40秒 F2.8 ISO1600
ステイホームの日々。お庭や家で写真を撮ることを楽しむ日々。
春の神奈川県。自宅にて。3年半前に、東京の世田谷から神奈川の小さな海まちに引っ越しました。後ろは小山、脇に高い木々が茂る小さな林に囲まれた80年の古民家に住んでいます。4月、春のお庭には、梅がぷくぷくと大きく実り、ハナミズキの花がひっそりと咲き、育てているアスパラやパクチーやニンジンがぐんぐんと伸び盛り。
外出自粛の日々が続く中のある日、ハナミズキのお花を撮りに庭へ。空は真っ青、さらさらさらと気持ちのいい春風がそよいでいました。
ハナミズキのお花は大好き。その控えめな姿を見ると、いつも守られているような気持ちになるのは私だけでしょうか。ハナミズキの美しさ、そして、春風の気持ち良さを写真に込めたいと思いながらシャッターを切りました。シャッタースピードを少し遅めにして、ハナミズキのお花が一部揺れている姿を撮りました。
■ ハナミズキ
ソニー α7RⅣ / Planar T* FE 50mm F1.4 ZA
1/10秒 F16 ISO100
ハナミズキと太陽と。
■ 春が揺れる
ソニー α7RⅣ / FE 24-105mm F4 G OSS
1/6秒 F16 ISO100
そして、お庭の中でも大好きなところ、森のように木々が茂る場所へ。ここには、毎日野鳥がたくさんやって来ます。シジュウカラ、ヤマガラ、うぐいす、アオジ、ヒヨドリ、ガビチョウなどなど。風に吹かれながら鳥の声を聞いているだけで、体まるごとリフレッシュされるようなき優しい気持ちなります。お庭というほど近い場所の中で、自然のエネルギーに日々元気をもらい助けられています。太陽に向かってパチリ。
夜は、星が輝きます。
まるでハナミズキの花吹雪が舞っているように撮りたい、そう思いながらシャッターを切りました。ハナミズキにピントを合わせて、星を少しボカしながら。
このお花の名前、分かる方いるでしょうか。
ソニー α7RⅣ / Planar T* FE 50mm F1.4 ZA
1/20秒 F2.5 ISO100
実は、ユキヤナギの白い花びらが落ちた後なのです。お花が満開のときは、SNSのタイムラインでもよく見かけるけれど、花びらが落ちると誰も見向きもしないお花たち。ユキヤナギもそう。花びらが落ちたって美しいものは美しい、そう誰かに伝えたくて撮りました。
マーキンス雲台のこと
著名な写真家がこぞって愛するマーキンス雲台。そんなにいいいいと言うならば、そこには明確な理由があるのだろうと思っていたのですが、使ってよく分かりました。
見た目がかっこいいということはもちろん、何より、軽くて使いやすいことが理由なのだと。一癖も二癖もある写真家という職業の人たちがこぞって愛する理由ここにあり、なのですね。私はまだ、リミットダイヤルを含め自然に手が動くところまでにはいきませんが、使い続けていくうちに、きっと手が覚えてくれるはず。そんな感じになれるように使い倒してみたいと思います。
ふんわりとしたエアリーフォト、それが山本まりこという写真家を知っている方の印象だと思います。ですが、柔らかいエアリーフォトを撮る傍ら、建築の竣工写真撮影を仕事として多く手掛けています。その時は、大きな三脚を使用することも多いです。今度は、建築写真撮影でもマーキンス雲台を使おうと思っています。
まずは見た目で楽しんで、そして、撮る時にも撮影のテンポを楽しんで。マーキンスの自由雲台が私のところにやってきて、楽しみが一つ増えました。
 次のレポート